やる気のある無能は処分すべきか。
ドイツの軍人ハンス・フォン・ゼークトが定義したとされる「ゼークトの組織論」において、軍人には四つのタイプがある。
・有能な怠け者
・有能な働き者
・無能な怠け者
・無能な働き者
それらに対して以下のように
・有能な怠け者は、指揮官にせよ。
・有能な働き者は、参謀に向いている
・無能な怠け者は、連絡将校か下級兵士が務まる
そして、
・無能な働き者は、銃殺するしかない
と。
皆さんはピンときますかね。
ここで既に思い当たる人もいそうですね。
もしかしたら、自分って・・・。
では、無能な働き者ってどんな人でしょうか。色々なサイトで調べてみました。
<無能な働き者の特徴>
・自分で適切な判断できない。
・知識もないのに、思い込みや独断で勝手に動き回る。
・取り返しのつかない事態を招く
・本人は良かれと思って行っている。
・無駄な仕事を増やす
・報告・連絡・相談を怠る
・報告・連絡・相談のタイミングが悪い
・同じミスをする
・謙虚な姿勢が見られない
・自己評価が無駄に高い
・報酬や周囲に対して不満を持ちやすい
・自分の失敗を認めず他者に責任転嫁する
・作業が非効率的で長時間労働をする
・仕事に責任を持たない
なんとなく、当てはまるものもあれば、当てはまらないものもある印象ですね。
それぞれの無能さには特徴があると思います。
そもそも、無能って決めつけているあなたは有能なのでしょうか。
環境によってはそれが有能になる可能性もあります。
あなたが無能にしている可能性があります。
無能と決めつける前にできることはありそうですね。
どのようなことを考える必要がありそうでしょうか。
・仕事に責任を持ち、役割を理解する。
この自覚を持ってくれているならOKだと思います。改善の余地は大いにあると思います。
・自分で判断できないものはせず、上司、仲間に相談する。
これも自分は無能であることを自覚し周りに頼ることができればいいですね。
頼るというのは大事なスキルです。
つい自分で解決しようとしてしまう人は多いですが、1人では限界がありますし、ミスもする可能性があるので、カバーしてもらえるように多くの人と共有が必要ですね。
これはスキルですので、教育やシステムで身に付きそうです。
・行動は誰かと確認、共有しながら行う。
慣れている、大丈夫ということで慢心せずに、どんな自信があったとしても確認、共有を行うべきです。もしかしたら、漏れやひずみが生じる可能性があり、原因究明もしやすいですし、カバーしてもらえるかもしれません。
・信頼する、信頼される。
カバーしてもらうにはそれなりに自分を認識してもらう必要がありますね。自分に興味を持ってもらうことが大事です。そのためには自分からも興味を持ちコミュニケーションを取る必要がありますね。それにより信頼が相互に生じます。
ただ、コミュニケーションできない、したくない相手はいるのは仕方ないですね。だからといって諦めないことです。
何を大事にする必要があるかということを思い直してください。
お客さんのため、患者さんのため、家族のため、職場のため、目的を見失わないようにすべきです。
・自己評価が高い、不満を言うことは問題ないと思います。大事なことだと思います。
是非、実行のプランを立てて、周囲と相談してください。口だけだと愚痴になります。
愚痴が職場をよくする可能性は大いにあります。すぐには変わらないですが、自分には得がないかもしれないですが、いずれ何かのアクションにつながる可能性があります。
そうなれば、自分をほめてくださいね。
・ミス、ミスっぽいことは直ぐに報告する。
もしミスでなかった、カバーできる範囲ならいいですが、大事になる可能性があることであればすぐに対処が必要です。これに気付けるか、すぐに報告できるかはスキルと意識です。アンテナ力は疲れますが、先程の目的を明確にしておけば何を大事にする必要があるかは分かるでしょう。そのためにはそういう環境、文化を作らないといけないですね。
改めて言いますが、無能と言われている人が本当に無能かどうかなんて分からないですし、その環境では無能でも、他の環境では有能になりうると思います。
もし、無能だったとしても、その無能を生かすのは上司の仕事で、それができない上司は無能になると思います。
上司批判みたいになっていますが、上司もまた多くの責任の下マネージメントを行っている以上取捨選択せざる負えない状況となっています。
処分という判断も正しい場面があると思います。
できるだけ処分の判断をさせないことを上司、部下、仲間と共に考えることが大事だと思います。結局はコミュニケーションが必要ですね。難しいですが。
皆さんはそれぞれにやりたいことがあるかなと思います。
やりたいことができていない人も多いかと思います。
やりたくないことをやっている人もいるかと思います。
私は無能な怠け者?と思っていますが、誇りをもって下級兵士をやってます。
やる気のある無能にならないように。