フォーチュン・マッキ’s diary

幸せのために何ができるか

人はなぜ笑うのか。

人を笑わすために何をすればいいか、考えたことがありますか。

 

笑いの理論というのがあります。

 


(参考:「漫才の笑いにおける〈ツッコミ〉の美的特性に関する考察」邵東方)

https://repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/records/49797#.YrZ52HbP23A

 

笑いの三大理論

「優越理論」

「不一致理論」

「エネルギー理論」


①「優越理論」

人間の欠点や醜さ、失敗に対する嘲笑の笑いというものがあります。

人の失敗を笑うこと、身近にありますよね。

ポップスによると、「笑う人々の情念とは、他人の不体裁によって自分が突然自分の意に適うようになることである。」
不体裁・他人事・突然が揃うことで笑いが起こります。

 

人の価値が下がる、無くなる時に笑いが生じます。

自分が失敗した時に笑ってごまかしたり、自分が褒められて笑って照れたりしますね。


「優越理論は基本的に他者の佇まい・振る舞いを見聞きして、それによって自己の中で価値比較が行われ、そこから生ずる優越感が笑いを生むという、いわば「笑う人」に起こる快の動機やメカニズムを社会関係から説明する理論群であった。」

 

皆さん、思い当たる節はあるのではと思います。

 

 

②「不一致理論」

ドイツの哲学者・ショーペンハウアーによると「笑いが生じるのはいつでも、ある概念と、何らかの点でこの概念を通じて考えられていた実在の客観との間に、とつぜんに不一致が知覚されるためにほかならず、笑いそのものがまさにこの不一致の表現なのである。」

優越とは違う笑い、ズレ。ギャップの笑いですね。

このズレを解決するために笑いが生じます。

 

確かに機械的な動き、ものまねなどは違いを埋める過程に笑いが生じるかもしれないですね。

 

 

③「エネルギー理論」

ハーバート・スペンサーによると、「笑いは本来意識が大きなものから小さなものへと不意に移される時―即ち下降性の不一致とでも呼べるものが存在する時―にのみ生ずる。」

腑に落ちますね。いくらズレやギャップがあっても笑おうとする余剰のエネルギーというものがないと笑えないですね。

笑いの沸点という表現がありますが、人によって笑いに向かうスピードや過程は違いますね。

 

 

これらの理論を踏まえると、お笑い芸人というのはとてもすごいと思います。

これらを意図的に発生させ笑いを取る技術、とても尊敬です。

どうしても、優越を作って笑う印象が強かったですが、かわいい、かっこいい、上手いなどの心を動かす感動するパフォーマンスを盛り込む芸人や、誰かの心に寄り添うようなパフォーマンスもされる芸人もいます。

 

私は、どんな過程でも人を笑わせることと、価値を無にする笑いが好きです。

みんなそれぞれに笑いのツボはあると思うので、人と接する時はいかにそのツボを見つけるかというのは大事にしています。

たまに、集団で会話をしてて一部の人が不快に思う話題になることもありますね。

そんな時に場を和ましたり、話を逸らしたり、話を終わらせたりできるのが笑いです。

プラスを無にすることもありますが、マイナスを無にできるのも笑いです。

 

笑いの深さに興味を持ちましたか。

 

参考にした論文は、笑いにおけるツッコミについて書かれたものですので、興味がある方は読み進めてみてはと思います。